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ノートドリブンなタスク管理に即戦力!Evernoteのタスク機能が大幅アップデート

タスク管理には Todoist やスマートフォンのリマインダのように専用のアプリを使うことが多いですが、なかには紙の資料に付箋をはるのと同じ感覚で 「資料にタスクをぶらさげたい」 というニーズもあると思います。

もともとEvernoteのタスク機能はそうした設計思想で作られていたのですが、一覧表示が簡素すぎて使いにくく、いまいちそのビジョンを完全には実装しないまま放置されていました。

それがこのほど、Bending Spoons に買収されてからコツコツとおこなわれているアップデートの一環でかなり使える形に生まれ変わりました。

スラッシュコマンドでタスクを入力

注意したいのは、今回紹介しているタスク機能は以前からあった「チェックボックス」の機能とは別のものだという点です。チェックボックスはいまも追加できますが、それだけではタスクには登録されません。

タスクを登録するには、2024年の1月から3月にかけてのアップデートで追加されたスラッシュコマンドを使います。この挙動は NotionやWorkflowyなどでおなじみですね。

ノートのなかの任意の場所で「/」を入れるとメニューが開きますので、そこから「タスク」を選んで追加します。たとえばこの例では、Twitter(X)上でみた本の話題をクリップして、そのノートにとるべき行動をぶらさげたいと思ったので、ここにタスクを挿入しています。

スマートフォンの場合は、ノートの編集画面にタスクアイコンがありますので、ここから追加します。または左の「+」メニューから選択するのでも同じです。

タスクの詳細を設定

次に、タスクの内容を書き込みます。追加したタスクにテキストを入力すれば、タスクがEvernoteに登録されます。

「今日」「明日」のボタンで期限を設定したり、フラグを立てられるようになっていますので、すばやく設定するのもいいですが、「…」のメニュー部分をクリックするとより具体的に設定ができます。

かなり細かい設定ができるようになりましたね。タスクの説明、期日、リマインダ、優先度も立てられます。優先度とフラグが若干機能が被っていますが、好きなものを好きな目的で使えばいいでしょう。

タスクを一覧表示させる

今回のアップデートで、タスクはEvernoteアプリ内でメタデータを一望できる一覧表にできるところが目玉です。

場所はデスクトップ上だと左のタブです。最近、ファイルやカレンダーなどの新機能が増えていますので、チェックしておくといいかもしれません。

スマートフォンの場合は、アプリの下部に大きく「タスク」と出るようになっていますので、こちらから一覧表示ができます。

ノートブック単位で、ノート単位で、自在にタスクを表示

一覧表示されているタスクは、タスクだけの一覧にもできますが、「ノートブック単位」「ノート単位」でまとめて表示させることも可能です。

たとえば「講義A」のノートを一つのノートブックに集めていて、講義ノートの中に直接「ここわからないので、あとで調べる」「重要。あとで復習!」といったようにタスクとして入力しておけば、ノートブック単位でそれを引き出すことができるのです。

もちろん、タスクのたくさんあるノートをいくつか用意しておいて、ノート単位でタスクを整理してもいいでしょう。懐かしいGTDメソッドを活用している人なら、プロジェクトごとに一つのノートを用意して、資料とタスクをそこにすべて投げ入れるといった使い方もできます。

いずれにしても、Evernote内のどこにタスクを作ろうともそれがすべてこの一覧に表示されますので、忘れることがありません。

タスクはこの一覧上で自在に絞り込むこともできます。期限、優先度、繰り返しかどうかといった条件で絞り込めば、かなりたくさんのタスクをいれても整理には困りません。

ノートに依存してないタスク

ところでこの一覧表の上部をみると、「新しいタスク」のボタンがあるのに気づくと思います。ここから追加したタスクは、特定のノートやノートブックに紐づけされるわけではない、独立したタスクとして登録されます。

繰り返しタスクなどはここで登録するとよいでしょうし、Evernoteを仕事のワークスペースとして利用しているなら、ここを仕事の整理に使うキャンバスのように仕立てるのでもよさそうです。

具体的な使い方

かなり便利になったEvernoteのタスク機能ですが、絞り込み条件を保存しておくといったことはまだできません。また、サブタスクなどの高度な機能はありませんが、おそらくEvernoteには不要でしょう。

今回のアップデートはふだん大量にノートを作成していて、それらの情報とタスクが不可分になっている人に最適です。いわば、仕事の内容が「ノートドリブンなタスク管理」に向いている人です。

逆に、タスクを資料から剥ぎ取って、専用の場所に保存したほうが頭がクリアになるというタイプのひとには向かないといえます。ご自身の軸足がどちらにあるかを意識して利用するように注意していただければと思います。

p.s.

話のついでですが、最近PV が稼げるからか枕詞のように「人気のNotion、低迷のEvernote」という文脈で記事を書くメディアがあります。しかしどうも、書いているライターが実際に最近の機能を確かめてはいなさそうな言及が多いのはいただけません。雰囲気ドリブンとでも言うのでしょうか。

NotionもEvernoteもそれぞれが効果を発揮するユースケースがありますし、両方とも活発に開発されているのですから、自分の解決したい問題と予算の範囲内で最適なツールを選ぶのがこわだりというものです。

道具に対する細やかで厳しいこだわりとは、自分が実現したいことへの真摯な向き合いです。おろそかにしたくはありません。

Source: ライフハック

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