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移動式エアコン「ナカトミ MAC-20G」で夏を快適に過ごせるか?

8月に入って、夏の最も暑い時期にさしかかっています。今年は北日本を中心に猛暑になっていて、ふだんはクーラーが必要ないので設置していない地域でも寝苦しくてつらいと話題を耳にします。

私の現在の書斎もベランダなどの配置の関係で冷房を設置できない構造になっており、そこに膨大な熱を排出するiMacとVR用のPC、そして数台のRAIDがあるために去年は溶けそうなほどの暑さに苦しんでいました。

そこで今年は悩んだ末に、窓に排気ダクトを取り付けるタイプのポータブルクーラーを設置することにしました。

大げさなほど巨大な一方で、どこまで空気を冷やすことができるのか不安だったのですが、梅雨末期からここまで利用した体験についてまとめておこうと思います。

威圧感があるほど大きなポータブルエアコン

本来、エアコンは室内機と室外機で構成されています。室内機の熱交換器によって熱を冷媒にとりこみ、それを室外機側の熱交換器でそとに排出することで部屋の側に冷風を出しています。

ポータブルエアコンにはいくつかの種類があって、水の気化熱をつかって冷風をつくる卓上タイプのものもありますが、こちらは部屋の湿度がどんどん上がってしまいますので本のある部屋ではあまり好ましくありません。そこで今回選んでいるのは、室内機と室外機が一緒になったような、排熱タイプの機種を選んでいます。

こちらが今回選んだ「ナカトミ MAC-20G」移動式エアコンです。4畳半の部屋の一角にすごい存在感です。

サイズは横幅37cm・奥行き34.5cm・高さ70.5cmと、これまで使っていた除湿機を上回る大きさです。重さも22kgですが、下部にはキャスターが付いていますので移動は簡単におこなえます。

ガレージのような場所で、作業している人だけを冷やしたいという目的ならば必要ありませんが、室内で使うときには後ろから膨大な熱が排出されますので排熱ダクトの設置が必須です。

排気ダクトは窓パネルを使って設置します。高さは伸縮可能で、最大で1.4mの窓枠にはめ込みます。普通は網戸の手前に窓枠のレールがあるでしょうから、網戸を閉め、手前側にこのパネルを設置するので大丈夫でしょう。

パネルは窓枠のレールこのような形で簡単にはめ込んであるだけですので、汎用性があります。多少は隙間ができて、そこから熱風が吹き込むのが気になる場合は養生テープのようなものでふさいでもいいかもしれません。

気になるのは雨の時ですが、横殴りの豪雨が何時間も振り続けるということでもない限り、そんなにきにするほどダクトに入り込むということはないでしょうし、パネルを外すことも簡単にできます。もっとも、室内でパネルとダクトがとても邪魔になりますが…。

あと、これは「ナカトミMAC-20G」の特徴でもあるのですが、本体側に排水用のタンクをもっていません。背面にドレンホースを取り付ける接続口がありますので、ここに別売りのタンクを購入して取り付けないといけません。

Amazonのおすすめに出てくるのが、この大げさな10Lためることができるタンクでしたので半信半疑で買ってとりつけたのが上の写真です。これが、あとで大正解だということがわかります。

気になる冷房効果は上々!

「ナカトミMAC-20G」は除湿・冷風・送風の3つのモードがありますので、まずは梅雨末期あたりから除湿で利用を開始しました。日本では暑さの半分は湿度といってもいいので、空気の除湿をするだけでもかなり快適になるからです。

除湿モードのときにはドレンホースから排水タンクに水が溜めていきますが、このスピードが凄まじく、一日中回していると一気に10Lのタンクが満タンになります。まだ夏本番ではありませんので、除湿された空気も寒いくらいに冷えていて「これはよいものを買った」と満足でした。

夏本番になってからは冷風モードの出番です。冷風モードは気温を16-32度で設定可能で、スイッチをオンにすればすぐに冷風が力強く出てくるところはまさにエアコンです。風力も強と弱の2種類を選べますが、強をえらぶことはそこまでないほどです。

説明書によれば「冷風の場合は、ノンドレン構造になっているために水を排出する必要はない」とあるのですが、それは湿度が低い場合に限られます。ほとんどの場合は、送風時と同じようにドレンホースとタンクを付けたままにしておいて、水を排出したほうが部屋の湿度が高まらず快適さが増すはずです。

注意が必要なのは排熱ダクト自体の熱さ

かなり強力な冷風がでてくる「ナカトミMAC-20G」ですが、それでも室外機の存在するエアコンほど、部屋全体がキンキンに冷えるところまではいきません。なるほど私の4畳半の部屋全体の温度が下がって過ごしやすくはなるものの、本体から流れ出る冷風にあたるのがもっとも快適で、それ以外の場所では「ちょっと涼しいかな?」と思う程度になります。

というのも、やはりこれだけ大きいとはいえ実際のエアコンに比べれば排気量は少ないですし、排熱ダクトが室内を通っているせいで熱がそこで発生してしまう効果もあるからです。

特に排熱ダクトは手で触れるとお風呂と同じくらいには熱くなりますので、そこからかなりの熱が発生します。それを上回る量の熱が窓から追い出されているとはいえ、やはり室内機と室外機が分離されているエアコンの仕組みはすごいのだなと納得するほどにダクトの熱はすごいのです。

私の仕事場はポータブルエアコンと椅子とがこのような配置になっていますので、外が35度を超えるような猛暑日には、腰のあたりで排気ダクトの熱を感じつつ、自分の側にむけたエアコンの冷風でなんとか快適さを保つといった状況です。

しかしそうはいっても、去年はこの部屋では知的な作業が一切できないほどの熱さでしたので、ポータブルエアコンを導入したことで状況はかなり改善しました。

騒音と電気代、そして総合評価は?

音については、これだけの機会ですのでかなり大きめになります。実際のエアコンの室外機が屋内にあるのと同じくらいの音といっていいですが、zoom会議中に雑音が常に乗っかるので困るといったようなことはありませんし、Clubhouseでしゃべっていてもほかの人から「雑音が聞こえる」と言われたことはありません。

部屋のドアを閉じていれば外には漏れませんし、振動が階下にまで伝わっていることもなさそうです。眠る部屋では使いづらいかもしれませんが、作業部屋を快適にする分には問題がないといえるでしょう。

電気代については、消費電力が690/770Wになっていますので、一日に8時間利用する計算でも一日あたり120円、月に3600円ほどと推定しています。大掛かりな機械ですし、かなりの騒音ですが、これで相対的に快適に仕事ができると考えると安いといえます。少なくとも私は買ってよかったと思っています。

問題は、これから夏が終わって涼しくなったら片付ける場所をどうすればいいのかというところでしょうか? それはおいおい、考えておこうかと思います。

まずはこの夏を無事に乗り切らなければ!

Source: ライフハック

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