0 :ハムスター速報 2022年4月6日 10:51 ID:hamusoku
「これが福祉なのか...」困窮者への特例貸付で破産連絡700件超 コロナ禍で大量申請、支援現場に葛藤
新型コロナウイルス禍で困窮した人に生活資金を無利子・保証人不要で貸し付ける国の「生活福祉資金の特例貸付制度」の申請期限が、3月末だったのが6月まで延長された。延長は8回目で、困窮者支援の主要政策になっている。ただ制度を巡っては、返済が難しいとみられる人にも積極的に貸し、生活再建につながっていないとの指摘も。窓口の東京都社会福祉協議会(社協)には自己破産の連絡が700件以上相次ぎ、返済が始まる来年1月には全国的にも相当の返済不能な人が発生するとみられ、識者から懸念が出ている。
全国社協によると、リーマン・ショック後の09年度に始まった総合支援資金は、18年度実績で回収予定額約43億円に対し2割程度の返済にとどまった。返済しないまま行方不明になった例もあるという。
今回の特例では滞納や自己破産者がさらに増える恐れがある。国は所得減が続く住民税非課税世帯に返済を免除する方針だが、23区の単身世帯で年収100万円以下が対象となり、免除対象とならない人は少なくないとみられる。
花園大の吉永純教授(公的扶助論)は「制度は迅速な資金供給などの意義はあったが、償還(返済)が免除されない低所得者は借金漬けのままで、不安定な生活が続くだろう。減免対象者のさらなる拡大が必要」と指摘。「生活保護を使いやすくするなど、抜本的な貧困対策を考えるべきだ」と話す。
◆社協から疑問の声「事務処理で精いっぱい」
新型コロナ禍で、困窮者支援のために設けられた特例貸付制度。生活再建につながっていないケースが少なくないとされ、窓口の社会福祉協議会職員からも疑問の声が上がっている。
「にっちもさっちもいかなくなった」。都内の40代男性は、特例貸付金65万円を使い切った昨春を振り返った。
失業して困窮し、2020年12月に貸付制度を利用した。うつ症状があって再就職は簡単ではなかったが、社協の面談は事務的で、体調や困窮度合いは一切聞かれなかった。就職できないまま貸付金は生活費に消え、所持金は数百円に。家賃は滞納、電気もガスも水道も止まった。食事は2日に1度だった。
結局、知人の勧めで生活保護を利用した。貸付金はいずれ返済するつもりという。最初から生活保護を案内されていれば、借りずにすんだ可能性がある。
Source: ハムスター